2024年4月6日土曜日

【日記5】歌集の原稿〜完璧なディナー

日記に書こうとして溜めていたメモのデータが、さあやっと書き始めるぞという時になって消えてしまった。
なので3月17日から3月29日までの日記は、とてもうろ覚えの中で書いていく。
さて、どうなるかな。


3.17 SUN 突然の連絡


歌集の原稿を作り始める。
一年に一冊作ると決めた歌集の3冊目なので、もう過去2冊を作る間にInDesignのフォーマットはできている。
そこに流し込んでいくだけなのに、なんだかいつも緊張する。
パソコンに短歌を流し込んでいると、付き合いが長いながらも程よくたまにしか会わない友達から、急にグループLINEに連絡が来て、子どもが生まれたとのこと。
みんなで盛り上がって、今度会いにいくことになった。


3.18 MON 待ち合わせが下手


開花予想を調べる。
前に調べた時よりも遅れて、24日開花、31日頃満開となっていた。
歌会を開こうと思っている日がちょうど満開となる予想で、仕事中に少し顔がほころんだ。
仕事帰りに妻と駅で待ち合わせて缶のハイボールとからあげクンを片手に一緒に帰る。
ちなみに僕たちは付き合っている頃から待ち合わせがうまく噛み合わない。
ここで待っていてと伝えても、なんだかそこで落ち合えない。
「こういうつもりだった」という意図がなかなか互いに伝わらない。
でも、それでも大丈夫なのもまた、僕たちである。


3.19 TUE 倍返し


春分の日の前日、またしてもいつもの飲み屋「T」へ。
火事で休業していた間、相当みんな楽しみにしていたんだろう。開店からずっと満席のままラストまで。
テレビで懐かしの半沢直樹を流しながら、気づいたら0時半を過ぎていた。


3.20 WED 私家版第3歌集『互いの窓に降りしきる』


3冊目の歌集のタイトルを『互いの窓に降りしきる』に決めて、告知を行う。
まだどこにも発表していない連作「胸の真ん中」から3首を選び、告知画像に載せた。





3.21 THU 文語新かなとしばしお別れ


最近は本を読みながら歩いてはいない。代わりに短歌を考えながら歩いている。
最初は月詠のつもりで書き溜めていたけれど、みるみるうちに多くなって、50首くらいになりそうだったので、これはもう連作にしてしまおうと、そのつもりで考えるようになった。
今回はメモから作っていくというよりは、上五にぴたりとはまる言葉を思い浮かべて、そこから考えていくようにしてみた。
なんというか、短歌にしようと思ってあれこれいじったり整えたりするのではなく、すっとなんとなく初めから短歌の形を持っているものを、土に植わった大根を引っこ抜くような感じで。
そうなると、自然と口語の歌が出てくる。
この頃ハマっていた文語新かなミックスはしばらくお別れかな。


3.22 FRI フリーレン最終回


短歌を考えたくて、仕事帰りにノート片手に1時間半ほど歩いてそのまま地元のいつもの飲み屋「B」へ。インスタント麺が好きな女将さんに3袋入りの「これ絶対うまいやつ」シリーズの旨辛スタミナラーメンをお土産に渡したら、驚くほどに喜んでもらえた。
常連さんと、「今日でフリーレンが最終回ですね」という話をした。


3.23 SAT 妻の誕生日


妻の誕生日のお祝いを「T」で。
ふたりともこの日に別々のところで髪を切ってきて、お店で待ち合わせた。
僕は美容師の母のところで。実家の自分の部屋にほとんどすべてのものを置いて、投げ出すようにして出ていったままなので、そろそろ本当に整理したいからと言われ、少しものをまとめて帰った。
人から預かりっぱなしになっていて、でもその相手とは絶縁状態になっていて、なんてものもまだ残っていて、これはちゃんとしておかないといけないよなと思った。
実家をあとにして、いったん家に帰り、洗濯物を取り込んでから、「T」へ。
あとから妻が来て、髪を見るなり、互いに「おぉ」とか言って。
1年間、よく頑張った。
むしろ、これまでの人生よく頑張った。これからはもっとゆっくりまったりと過ごしていこう。という気持ちを伝えた。


3.24 SUN 最高の夜


歌人の永井駿さん企画の「小料理屋めも」に行ってきた。
料理を作るのも、食べるのも歌人。そして、空いたお皿を洗い、お酒を注ぐのも歌人。なんて素晴らしい夜なんだろう。
クラッカーですくった豚バラ肉のリエット、そして目の前で即興で作り出されたトマトとオリーブ、そしてアンチョビのマリネ。大皿で運ばれてきた鱈とマッシュルームのポテトグラタン。きつね色にこんがりとついた焼き色、スプーンで崩す時、そこだけがわずかに音を立てる。
肉の塊は程よく火が通った状態でまな板へ。包丁で最初の人たち。断面は鮮やかなピンク。完璧な火の通り具合のローストビーフは山椒で。グラスに氷をもらい、ロックで「常世」という鹿児島の焼酎。アルコールの嫌な感じのない、すっきりとした、だけど蠱惑的でちょっと抗えない味。チキンは皮がパリッと張って、いいアクセントに。締めくくりは、レモンをたっぷりと浸したオリーブオイルに、パルメザンをこれでもかというくらい削りまぶしたレモンパスタ。
完璧なディナーで、ちょっと現実に戻るのが大変だった。












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