
10月1日、髙塚謙太郎さんと峯澤典子さんによる二人誌「アンリエット」1号、「湖底に映されるシネマのように」が届いていて嬉しい。7月に豪徳寺の七月堂で開催されていた「夏の詩」の展示に行った時、初めて峰澤さんの『水版画』の実物を見た。手で触れて、すべてのページを目に焼き付けた。それからずっと楽しみにしていた「アンリエット」だ。
10月3日、毎年恒例、妻と二人で勝浦へ。今年で3年目。東京駅から特急わかしおに乗り込み、缶のお酒を飲みつつ、小俵鱚太さん『レテ/移動祝祭日』のページを気ままにめくりながら。今回は勝浦駅の一つ先、鵜原まで足を伸ばす。
無人の鵜原駅からトンネルをいくつかくぐり抜けて、海の博物館まで。勝浦や房総の海の生物や地形、文化の展示を見て回る。曇り空の下、少し荒れた海を眺めながら、枇杷の缶ジュースを飲んだりして、バスで勝浦駅まで戻る。
夜は勝浦に来たら必ず行く居酒屋へ。女将さんと1年ぶりの再会。
10月4日、昨日とは打って変わって快晴。
10月5日、朝食前に海へ。昼間はまだ暑いけれど、朝は肌寒い。記録が残る1906年以来、一度も35℃を超える猛暑日がないという。今日は曇り。朝食を終えて、温かいコーヒーを飲んだあと、チェックアウト。朝市の終わったあとの道を通り、少し散歩をして、昼頃に特急わかしおで東京へ。
10月6日、旅行の翌日なので本当は嫌だったけど、父を連れて、父の所属する自転車クラブの周年記念パーティーへ。父は退院以来、この会に参加することを目標にしていた。一人での移動はできないので、僕がついていくことに。会場であるホテルの前に着くと、事前に電話で約束していたように、ドアマンが車椅子を持ってきてくれた。父を乗せ、タイヤが沈んでなかなか進みにくい絨毯の床を押して会場へ。
僕はそのクラブとは関わりがなかったが、父は「息子、自転車屋やってるんですよ」と僕を会員の皆さんに紹介してくれた。食事制限はありつつも、父は瓶ビールを飲み、ビュッフェの料理を少量持ってきてつまんでいた。
連れてきてやってよかった。病気なんだから大人しくしておけと思ってはいたけれど、無理をしてでも来てよかった。
10月10日、金麦に「冬の味」という新しいシリーズが出ていた。早くないか?