3.2 SAT(10℃/3℃) 20型テレビの大きさ
2月29日の日記に〈「春と修羅」は教科書に載っていた〉と書いたが、正しくは「永訣の朝」の方だった。「春と修羅」のことも合わせて習ったが、作品としては教科書に載ってはいなかったと思う。そんなことを本屋で急に思い出して、日記に一言書いておかなきゃと焦った。
妻がおばあちゃんにもらってから昨年まで、約10年ほど使った20型のテレビを、ついに処分した。20型のテレビというのがどれほどの大きさかというと、電車で2駅の家電量販店まで、体の前に両手で抱っこするみたいにして持って行けるくらい、だ。
地デジが始まった当初に買ったものだそうで、当時はとても高かったらしい。確か、妻のおばあちゃんが使い、そのあとに父に渡り、一人暮らしを始めるときに妻が貰い受けた。
約10年、妻と苦楽をともにしたテレビである。
僕の両手の中にすっぽりと収まる大きさで、彼女は世界仰天ニュースや海外ドラマ、スマブラやスターオーシャン、戦国無双などを楽しんだ。マリオカートを一緒にやると、画面が小さすぎてやりにくかったし、リモコンだけが新しくなった時に増えた「dボタン」は、押してもテレビ側にその機能がなかった。
昨年に新しいテレビをやっと買って、ようやく2人でゲームをやるのに苦労しなくなった。青赤緑黄のボタンで投票もできるようになった。
けれど、捨てるに捨てれず、おばあちゃんのテレビはずっとあった。
それを幾ばくかのお金を払って処分してもらった。液晶も割れてしまっているので、リユースには回らず、きっと廃棄処分されてしまうだろう。
長く使ったもの、大事な人からもらったものを、手放すのはなんて切ないんだろう。
その帰り、妻が『とんがり帽子のアトリエ』の話をしていて、最後に読んだところがもうどこか分からないという。たしか、試験の~と言い出したので、そういえばなんで魔法使いって試験ばっかりあるんだろうと思った。
技の伝承の観点からすれば、きっと家や一族の単位、あるいは一子相伝がふさわしい。だけど試験があるというのは、それはもう国家の制度として組み込まれているからだろうなと、歩きながら考えた。ハリーポッターもフリーレンも、ハウルの動く城もそう。
魔女の宅急便は、失われゆくものとして描かれていて少し毛色がちがう。
3.3 SUN(13℃/1℃) 裏紙
夜、近所のお店で牛すじ煮込みを食べていたら、むせた。
七味のうち、四味くらいがいっぺんに喉にくっついた。
幼少期、家に、なんでも書いていい、ぐちゃぐちゃにしてもいい、自由につかっていい紙があったことは、本当に幸せなことだったと思うと妻と話した。
僕の父は仕事で出た印刷物の裏紙を絶やさないようにしていた。それを子どもたちにも自由に使わせていた。
今でも、考え事がまとまらない時は紙に書き出す。そういう習慣がついていて、はっとした時に手元に紙がないと焦る。
3.4 MON(15℃/2℃) ナイトフィッシュ
会社までの道で、「ねむらない樹 Vol.11」を。
大賞受賞作である白野さんの「名札の裏」について、僕は〈名札の裏〉とは自分の胸、つまり自分自身のことだと思った。まだ若くて、真っ白だった頃のこと。一方、選考座談会では大森静佳さんが〈名札の裏って緊急の場合に備えて住所とか保護者の名前とかを書く欄だと思う〉と書いていて、あぁ、そうか!となった。自分もそういう名札をつけていたはずなんだけど、急には思い出せないし思いつかないなぁと。
会社からの帰り道は、第35回歌壇賞候補作の斎藤君「ナイトフィッシュ」を。誌面では10首の掲載だったが、ネプリで30首の完全稿を出してくれていた。
読み応えがあったので、後日きちんと感想をまとめることを決める。
帰ったら、妻の作った鍋が。うまい。お代わりしすぎて、多分2、3日分の量だったんだろうなという鍋をほぼ食べつくしてしまう。すみません。
朝、駅の電光掲示板で運休のお知らせが流れていた。「青梅線は降雪の影響で」というところまで見えた。
仕事のあとはすぐに会社の近くのファミレスにこもって斎藤君「ナイトフィッシュ」の感想を。4時間くらいこもって、ようやく書けた。
こちらから読めるので、ぜひ読んでみてください。
日付が変わった0:02頃、文学フリマ東京の当選のお知らせが届いた。
抽選対象になっていたのでドキドキしていた。ほっと一安心。
あとは香川も抽選対象なので、通るかどうか。
そして秋のビッグサイトでの文フリ東京も、出たい。
朝、雪。
いつもの飲み屋「S」で出会った人に誘ってもらって熊谷までラグビー観戦。
前日のお酒がめちゃくちゃ残っていたけれど、朝ごはんを食べて、適当にお湯でじゃぶじゃぶ出した紅茶を飲んで、着替えて、とやっていたらなんとか大丈夫になった。
電車での移動が長いので腰に湿布を貼って出かけた。
電車が遅れていたけれど、3つほど乗り継いでなんとか待ち合わせの時間に間に合う。久々に出したバッグで行く。岡本幸緒さんの第一歌集『十月桜』の柔らかな紙を繰っていると、たちまち付箋でいっぱいになる。
初めての熊谷ラグビー場は、すごくいいところだった。広い土地にドカンと建っているのがまたいい。駅前はバスもタクシーもいっぱいだったので歩いた。ずんずん歩いて、45分くらいかかった。
埼玉ワイルドナイツvs東芝ブレイブルーパス東京。
試合は東芝の10番モウンガのキレッキレのランからのノーホイッスルトライで幕を開けた。ワイルドナイツも取り返し、終始、堅実な試合運びで着実に点を重ねる。
後半に東芝も粘りを見せたが、最後はワイルドナイツに軍配。
帰りは湘南新宿ラインのグリーン席で缶のハイボールを飲みながら帰る。
飲み屋でまだ2回くらいしか話したことのない人だったが、そこでよくよく話して、また誘うね、と行ってくれた。そして、プレイヤーとしても誘ってくれた。
暖かくなった頃に、14年ぶりに復帰できたらいいなと思った。
大賞受賞作である白野さんの「名札の裏」について、僕は〈名札の裏〉とは自分の胸、つまり自分自身のことだと思った。まだ若くて、真っ白だった頃のこと。一方、選考座談会では大森静佳さんが〈名札の裏って緊急の場合に備えて住所とか保護者の名前とかを書く欄だと思う〉と書いていて、あぁ、そうか!となった。自分もそういう名札をつけていたはずなんだけど、急には思い出せないし思いつかないなぁと。
会社からの帰り道は、第35回歌壇賞候補作の斎藤君「ナイトフィッシュ」を。誌面では10首の掲載だったが、ネプリで30首の完全稿を出してくれていた。
読み応えがあったので、後日きちんと感想をまとめることを決める。
3.5 TUE(9℃/5℃) 鍋の作りおき
帰ったら、妻の作った鍋が。うまい。お代わりしすぎて、多分2、3日分の量だったんだろうなという鍋をほぼ食べつくしてしまう。すみません。
3.6 WED(10℃/2℃) 降雪の影響
朝、駅の電光掲示板で運休のお知らせが流れていた。「青梅線は降雪の影響で」というところまで見えた。
仕事のあとはすぐに会社の近くのファミレスにこもって斎藤君「ナイトフィッシュ」の感想を。4時間くらいこもって、ようやく書けた。
こちらから読めるので、ぜひ読んでみてください。
3.7 THU(10℃/5℃) 5月の文フリ東京
日付が変わった0:02頃、文学フリマ東京の当選のお知らせが届いた。
抽選対象になっていたのでドキドキしていた。ほっと一安心。
あとは香川も抽選対象なので、通るかどうか。
そして秋のビッグサイトでの文フリ東京も、出たい。
3.8 FRI(9℃/0℃) ブラッスリー
朝、雪。
カーテンを開ければ雪という朝が嬉しいままの東京生まれ2024.3.8 杜崎ひらく
仕事で東京サイクルデザイン専門学校の卒業展示へ。独創的な自転車の展示。素晴らしい。
仕事のあとは初めて行く店「A」へ。看板に「間借りブラッスリー」と書いてあり、週末だけ店舗を間借りしている模様。いつもの飲み屋「S」や「B」でも話題に上がっていたので、ついに行ってみることに。
ブラッスリーはビストロよりもカジュアルで大衆的な居酒屋という感じらしい。
4月から、なんと僕が5年前まで働いていたお店の跡地に入るとのこと。
飲みすぎた。明日の熊谷行きが不安。
ブラッスリーはビストロよりもカジュアルで大衆的な居酒屋という感じらしい。
4月から、なんと僕が5年前まで働いていたお店の跡地に入るとのこと。
飲みすぎた。明日の熊谷行きが不安。
3.9 SAT(11℃/2℃) 熊谷ラグビー場
いつもの飲み屋「S」で出会った人に誘ってもらって熊谷までラグビー観戦。
前日のお酒がめちゃくちゃ残っていたけれど、朝ごはんを食べて、適当にお湯でじゃぶじゃぶ出した紅茶を飲んで、着替えて、とやっていたらなんとか大丈夫になった。
電車での移動が長いので腰に湿布を貼って出かけた。
電車が遅れていたけれど、3つほど乗り継いでなんとか待ち合わせの時間に間に合う。久々に出したバッグで行く。岡本幸緒さんの第一歌集『十月桜』の柔らかな紙を繰っていると、たちまち付箋でいっぱいになる。
行き止まりだから哀しい耳の奥 君の言葉は逃げ場をなくす岡本幸緒『十月桜』(青磁社、2010)
初めての熊谷ラグビー場は、すごくいいところだった。広い土地にドカンと建っているのがまたいい。駅前はバスもタクシーもいっぱいだったので歩いた。ずんずん歩いて、45分くらいかかった。
埼玉ワイルドナイツvs東芝ブレイブルーパス東京。
試合は東芝の10番モウンガのキレッキレのランからのノーホイッスルトライで幕を開けた。ワイルドナイツも取り返し、終始、堅実な試合運びで着実に点を重ねる。
後半に東芝も粘りを見せたが、最後はワイルドナイツに軍配。
帰りは湘南新宿ラインのグリーン席で缶のハイボールを飲みながら帰る。
飲み屋でまだ2回くらいしか話したことのない人だったが、そこでよくよく話して、また誘うね、と行ってくれた。そして、プレイヤーとしても誘ってくれた。
暖かくなった頃に、14年ぶりに復帰できたらいいなと思った。
今週のアルバム
「ねむらない樹」を立ち止まらずに
日が長くなってきた
「ナイトフィッシュ」のネプリは表紙付き
道姓龍哉さんの作品「maimai」
0 件のコメント:
コメントを投稿